自然情報 / Nature Pickup Guide山野草
遊歩道から観察できる主なもの(一部、注目種・希少種については掲載割愛)
リュウノウギク(キク)
竜脳(代用品は樟脳)という精油(木からの抽出液)の香りがする。
カワミドリ(シソ)
そっと触ってみると… 全草に爽快な強い香りがある。
ナンブアザミ(キク)
本州中部に多く生えるが、変異が多く同じ種と思えないものもある。
ナギナタコウジュ(シソ)
全草に枯れても残る強い香り(人によっては悪臭と感じる)がある。
イヌキクイモ(キク)
園内にあるのはキクイモではなく本種。塊茎(イモ)はできない。
コシオガマ(ゴマノハグサ)
半寄生植物。光合成をすると同時に、他の植物の根に寄生する。
ヤクシソウ(キク)
名前は葉の形が薬師如来の光背に似ているからという説。
ボントクタデ(タデ)
ボントクとは愚か者(ボンツク)のこと。辛くないからとはいえ、いやはや。
ミゾソバ(タデ)
蕎麦に似た葉で、溝に生えるから「ミゾソバ」!
ゴマナ(キク)
葉がゴマの葉に似ており若芽を食べる(菜)ことから。晩秋まで咲く。
ハンゴンソウ(キク)
垂れた葉の形が死者の魂を呼び戻す【反魂(はんごん)】ように見える。
ナベナ(マツムシソウ)
2m近くになるのにほっそりと優しい感じ、だが、よく見ると全身剛毛!
ツルボ(ユリ)
別名:【参内傘(さんだいがさ):貴人の使う傘】とは、雅(みやび)な名前。
ワレモコウ(バラ)
秋の代表選手でありながら、およそ花らしくない地味さは日本人好み。
ツリガネニンジン(キキョウ)
夏も過ぎ、高原の秋風に釣鐘が揺れて…。
ノコンギク(キク)
野菊を代表する。でも、まだ咲くにはちょっと早すぎるのでは。
ウド(ウコギ)
ウドの大木(たいぼく)といいながら、木ではなく草(多年草)。
イタドリ(タデ)
「痛み取り」から「イタドリ」という名前がついたという説もあるが…。
ミヤマウズラ(ラン)
常緑の葉に白い斑があり、名前はこれをウズラの羽に見立てたもの。
シュロソウ(ユリ)
図体は大きいのに、なぜか目立たないのは花の色が地味だから?
ユウガギク(キク)
柚(ゆず)の香りがするので柚香菊(ユウガギク)…というより「優雅菊」?
ツルリンドウ(リンドウ)
薄紫の「蔓(つる)」リンドウの花も可憐だが、秋の真っ赤な実は目立つ。
ミヤマヤブタバコ(キク)
「ガンクビソウ」の仲間。雁首(がんくび)とは煙管(きせる)のこと。
コヤブタバコ(キク)
前記と似るが、葉の形状が異なる。
コウゾリナ(キク)
コウゾリは剃刀(かみそり)の刃の意。剃刀の代わりには…ならない。
ヤブラン(ユリ)
「藪蘭(やぶらん)」と名乗りながら「ラン科」ではなく「ユリ科」。
ノブキ(キク)
名前は葉がフキに似ているので。しかし、フキのような太い茎はない。
ヘクソカズラ(アカネ)
「屁糞(へくそ)」…気の毒な名前だが、別名は早乙女花(サオトメバナ)。
ボタンヅル(キンポウゲ)
花は一見ただの白い房。しかし、じっくり見ると…打ち上げ花火!
ミズヒキ(タデ)
花穂を上から見ると赤く下から見ると白く見えることから紅白の「水引」。
ヒメヒオウギズイセン(アヤメ)
別名:モントブレチア。ヨーロッパから1890年頃渡来し現在は野生化
ヒヨドリバナ(キク)
よく似たフジバカマは中国原産帰化植物。秋の七草はこちらのほうが。
オトコエシ(オミナエシ)
オミナエシがすっかり少なくなっている一方、こちらは普通に見られる。
ツルキケマン(ケシ)
他のケマンと異なり草丈が高く花がまばらにしかつかない。
アカバナ(アカバナ)
名前は花が赤いからではなく、花が咲くと下の葉が赤く染まることから。
サワオトギリ(オトギリソウ)
山地に生えるオトギリソウの仲間では、もっともひ弱さを感じさせる。
ミズタマソウ(アカバナ)
白い毛の生えた果実…まるで雨の後の水滴(水玉)のようにキラキラと。
キオン(キク)
シ(紫)オンに対してキ(黄)オン。 大型(草丈1m)で遠目にも目立つ。
ゲンノショウコ(フウロソウ)
花が紅色は西日本、白色は東日本に多いが、長野県では両方自生。
ヌスビトハギ(マメ)
実の形が盗人の「忍び足の足跡」に似ているというのだが…ン~?
キンミズヒキ(バラ)
「金水引」は水引の中でも特におめでたいもの。良い名前をもらった。
ヤブカンゾウ(ユリ)
八重咲きで結実せず根茎で増える。よく似たノカンゾウは一重咲き。
ソバナ(キキョウ)
蕎麦…とは無関係。岨(そば:切り立った崖)に生える菜(山菜)の意。
トリアシショウマ(ユキノシタ)
茎先が三叉に分かれ鳥の足に見える升麻(サラシナショウマ)の意。
ツリフネソウ(ツリフネソウ)
ホウセンカの仲間。熟した果実を触ると勢いよくはじける。
ハエドクソウ(ハエドクソウ)
有毒物質を含み、ハエの幼虫(蛆)を殺したり蠅取り紙を作るのに利用。
イヌタデ(タデ)
別名:赤まんま。幼い日、この名前で呼んでいた方が多いのでは。
クルマバナ(シソ)
茎をとりまくように唇形の花が咲くところから車花。
オオバギボウシ(ユリ)
橋の欄干(らんかん)にある擬宝珠(ぎぼうし)に蕾の形が似ている。
ヤマホタルブクロ(キキョウ)
長野県内にある多くは「ホタルブクロ」ではなく本種。
オカトラノオ(サクラソウ)
森の中では見かけず、日当たりの良い道端で『虎の尾』を振っている。
オニノヤガラ(ラン)
葉緑素を持たない腐生植物。ナラタケの菌糸と共生している。
クガイソウ(ゴマノハグサ)
輪生した葉が何段にもつくので「九階草」あるいは「九蓋草」。
キツリフネ(ツリフネソウ)
学名:Impatiens noli-tangere は「我慢できない。触らないで!」の意。
ツユクサ(ツユクサ)
夏、朝露にぬれながら青い花を咲かせるので露草という清楚な名前。
オニシモツケ(バラ)
茎葉を揉んでみると…、ほのかにサロメチール(湿布薬)臭がする。
ノアザミ(キク)
他のアザミ類が夏から秋咲きなのに、本種は春に咲く。
クサフジ(マメ)
本種によく似た「ナヨクサフジ」(帰化植物)が増えている。
タチドコロ(ヤマノイモ)
ヤマノイモの仲間であるが、芋はないので掘ってもくたびれもうけ。
ヤマオダマキ(キンポウゲ)
苧環(おだまき)とは紡いだ糸を巻いた糸巻きのこと。花の形が似る。
ハナチダケサシ(ユキノシタ)
キノコのチチタケを茎に刺して運んだことから「乳茸刺」(チダケサシ)。
イヌトウバナ(シソ)
下から上に順に咲く小さな花の集まり(花穂)が塔の形状になる。
ウツボグサ(シソ)
花の形状が弓矢を入れる靫(うつぼ)に似る。別名:夏枯草(カコソウ)。
ミヤコグサ(マメ)
別名:エボシグサは花の形が烏帽子(えぼし)に似ていることによる。
ミゾホウズキ(ゴマノハグサ)
流沿いを好み、当園地の自然度の高さを示す『物指し』のひとつ。
ヨツバヒヨドリ(キク)
ヒヨドリバナの変種。園内には白っぽい花の個体が多い。
ヒヨクソウ(ゴマノハグサ)
名前:【比翼(ひよく)草】は、対になっている花穂の様子から。
イヌガラシ(アブラナ)
名前の頭にイヌがつくのは、似ているが実質の違う(劣る)という意味。
ヤマハハコ(キク)
花は見かけも手触りもカサカサで、ドライフラワーのよう。
ミヤマナルコユリ(ユリ)
【深山(みやま)鳴子百合】であるが、低山・丘陵地に自生する。
ハナニガナ(キク)
ニガナ(下記)より高所に自生するが、園内では両方生えている。
ウシハコベ(ナデシコ)
ハコベの雌しべは先が3つに分かれるが、本種は5つに分かれる。
ヒメハギ(ヒメハギ)
這いつくばって観察すると…蝶形の紫色の小さな花はランのよう。
ツメクサ(ナデシコ)
道端の雑草もじっくり観ると意外や意外!味わい深い花が咲いている。
カスマグサ(マメ)
カラスノエンドウの「カ」とスズメノエンドウの「ス」の間でカス間(マ)!?
ハタザオ(アブラナ)
枝分かれせずまっすぐ立つ様子は、まさしく旗竿(はたざお)のよう。
ハハコグサ(キク)
春の七草のゴギョウ(御形)。古名はホウコグサで花がほおけ立つから。
シロバナハナニガナ(キク)
ハナニガナの白花品。ニガナの白花品に似るが花数が多く形も大きい。
サワギク(キク)
アザミのような葉が特徴的。別名:ボロギクはちょっと気の毒な名前。
ヤブジラミ(セリ)
名前は刺毛のある果実が虱(しらみ)のように衣服につくことから。
エゾノタチツボスミレ(スミレ)
スミレの仲間のなかでは草丈が高いものの一種。30cmほどになる。
ニガナ(キク)
葉や茎を切ると、苦みと粘りけのある乳液が出る。
トキワハゼ(ゴマノハグサ)
花が春から秋にかけて咲くことから【トキワ(常盤)ハゼ】の名がある。
カラマツソウ(キンポウゲ)
カラマツの葉のような形の花は、線香花火のようにも見える。
セイヨウジュウニヒトエ(シソ)
北ヨーロッパ原産。観賞用に栽培されていたが逸出して野生化。
ハクサンハタザオ(アブラナ)
低山から高山まで広範囲に自生する。石川県白山にちなむ名前。
ウメガサソウ(イチヤクソウ)
花は可憐であるが、茎の先に下向きに1つだけなので見逃してしまう。
ベニバナイチヤクソウ(イチヤクソウ)
園内各所に紅色の絨毯を広げたように咲き誇る。常緑の葉も見事。
エゾイラクサ(イラクサ)
イラクサの漢名は蕁麻(じんま)。蕁麻疹(じんましん)はこの名が由来。
エンレイソウ(ユリ)
薬草に用いるが毒成分のトリリンを含むので素人療法は危険。
オオヤマフスマ(ナデシコ)
ヒメタガソデソウ(姫誰袖草)と名付けられた別名のほうが優雅。
タチシオデ(ユリ)
花をルーペで拡大して見ると…打ち上げ花火が開いたよう。
オトコゼリ(キンポウゲ)
形はキツネノボタンにそっくりだが、葉がセリのように深く切れ込む。
オオバタネツケバナ(アブラナ)
タネツケバナに比べ葉が大きく茎も太い。クレソンと間違えないように。
ヤマハタザオ(アブラナ)
ハタザオ(上記)に似るが、違いは草丈が低く、茎が粉白色でないこと。
ギンリョウソウ(イチヤクソウ)
葉緑素を持たず、生物の死体や排泄物を栄養源とする腐生植物。
ジシバリ(キク)
細い茎を四方に伸ばし、地面を縛るように覆い尽くすことからの名前。
ウマノアシガタ(キンポウゲ)
葉の形は馬より「鳥の足型」に近い。八重咲き品をキンポウゲという。
ツクバネソウ(ユリ)
名前の由来の説明に「羽根つき」を持ち出しても通じなくなった。(´ヘ`;)
センボンヤリ(キク)
春と秋にかたちの違う花を咲かせる、ちょっと変わった多年草 。
フデリンドウ(リンドウ)
リンドウといえば秋の代表的な花であるが、本種は春に咲く。
タガソデソウ(ナデシコ)
「誰が袖草」。名前も見かけも奥ゆかしさを感じさせる。
クサノオウ(ケシ)
薬草に用いるが毒成分のケリドニンを含むので素人療法は危険。
テンナンショウsp.(サトイモ)
マムシグサと思われるが、変異が多く分類が困難。
ミヤマキケマン(ケシ)
深山(みやま)と名乗りながら、奥山には見られず里山に自生。
チゴユリ(ユリ)
地下茎を伸ばし、その先に芽をつけて繁殖するクローン型繁殖植物。
オニタビラコ(キク)
タビラコ(田平子)は、ロゼット状の葉が田に平たくはりついている様子。
ラショウモンカズラ(シソ)
小さな花が多いシソ科の中で最大級の大きさの花を咲かせる。
ヒトリシズカ(センリョウ)
名前と違いひとり(一本)であることはまれ。オオゼイウルサイというべき。
コガネネコノメソウ(ユキノシタ)
地味なネコノメソウに比べて、光るような黄金色で目をひく。
シロバナタチツボスミレ(スミレ)
タチツボスミレの白花品。距に色の残っているものは「オトメスミレ」。
ムラサキカタバミ(カタバミ)
南米原産。江戸時代に観賞用に輸入し野生化。日本では結実しない。
ツルキジムシロ(バラ)
キジムシロ(下記)に似るが、地面を這う長い枝(匐枝:ふくし)がある。
ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ)
コケのように地面一面に広がる花が、鳥の鷺(サギ)に似ている。
キランソウ(シソ)
別名:ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)という、とんでもない名を持つ。
イカリソウ(メギ)
『君を離さない』という花言葉はなかなかに意味深。
ナツトウダイ(トウダイグサ)
「夏灯台(なつとうだい)」といいながら花期は春。春灯台の間違いでは。
クルマバソウ(アカネ)
全草に芳香成分のクマリンを含み、乾くと良い香りがする。
ヒゲネワチガイソウ(ナデシコ)
ワチガイソウは関東以西であるが、本種は本州(福島県~中部地方)。
レンプクソウ(レンプクソウ)
小さな目立たない花であるが、拡大すると…、なんだコレっ!
ニリンソウ(キンポウゲ)
山菜として採取の場合「トリカブト」(猛毒)と間違いやすいので要注意。
ツボスミレ(スミレ)
ツボは坪(庭)で、普通に見られるスミレの意。
ハルザキヤマガラシ(アブラナ)
ヨーロッパ原産。明治末に渡来して麦類に混入して広がり群生する。
ムラサキケマン(ケシ)
華鬘(けまん)は寺院の装飾具。全体が柔らかく傷つけると悪臭がある。
クリンユキフデ(タデ)
雪筆(ゆきふで)…。命名者の感性というか優しさがにじみ出る名前。
ヒカゲスミレ(スミレ)
名前通り半日陰に生える。地上茎はなく、根元から葉と花柄を出す。
ハコベ(ナデシコ)
春の七草のハコベラ。どこでも見られるが『雑草という名の草はない』。
カンスゲ(カヤツリグサ)
常緑多年草。冬でも緑々した葉を多数密生しているので「寒萓」の名。
ヤマエンゴサク(ケシ)
薬草(漢方)として用いられるが毒草。民間薬と漢方薬は大違い!
オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ)
フグリとは「金○」のこと。実が犬の金○に似ているから。
ヒメオドリコソウ(シソ)
ヨーロッパ原産で世界中に帰化。日本では明治中期に発見された。
カラスノエンドウ(マメ)
「烏の豌豆」ではなく「烏野豌豆(からす+のえんどう)」。
キュウリグサ(ムラサキ)
葉をもむとキュウリの香りがする。ワスレナグサと誤解されている。
ウスバサイシン(ウマノスズクサ)
ヒメギフチョウが乱舞する公園になりますように。
キジムシロ(バラ)
よく似たミツバツチグリ(下記)は小葉が3枚、本種は5~9枚。
コチャルメルソウ(ユキノシタ)
果実を見れば名前を納得。(ラーメン屋台の)チャルメラにそっくり。
ネコノメソウ(ユキノシタ)
~ネコノメソウと名付けらた種が10種以上あり、見分けが難しい。
ミツバツチグリ(バラ)
ツチグリは愛知県以西~九州、本種は本州~九州に分布。
ヒメスイバ(タデ)
ヨーロッパ原産。明治初期に渡来。低地から亜高山帯にまで群生。
イヌナズナ(アブラナ)
ナズナが白花で食用可なのに対し、本種は黄花で食不可。
タネツケバナ(アブラナ)
種籾を漬ける頃咲くのだが、稲作の変化で今では説明しにくい名前。
カタクリ(ユリ)
スプリング・エフェメラル(春のはかなきもの)の代表。つかの間の美。
カキドウシ(シソ)
花のあと茎がつる状になり垣根を通り抜けて伸びることから「垣通し」。
タチツボスミレ(スミレ)
スミレ属は世界で400種以上、日本には50種ほどある大所帯。
キクザキイチゲ(キンポウゲ)
花がキクに似ることから「菊咲一華」。別名:キクザキイチリンソウ。
ザゼンソウ(サトイモ)
花を達磨大師が座禅を組む姿に見立てての名前。別名:ダルマソウ。
ショウジョウバカマ(ユリ)
猩猩(能楽の猿)の赤い顔と葉を袴に見立てた…。ん~、かなり苦しい。
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